日本人の食卓にはだしの素は欠かせないですよね。私も味噌汁づくりなどでほぼ毎日使っています。
私は今回だしの素について調べてみると、入っている添加物に味覚障害を起こす可能性があるという記事をたくさん見て、正直びっくりしました。
ですが調べていく中で、だしの素に入っている添加物は味覚障害を起こさない安全なものだということが分かりました。
今回はそんな噂がある理由やどうしてだしの素の添加物は安全なのかを徹底解説していきます。
だしの素は安全なものとわかっても、無添加でだしをとりたいという方に向けて、おすすめの完全無添加のだしパックもご紹介いたします。
ぜひこれを読んで、その安全性を理解して毎日の食卓に上手にだしの素を取り入れていきましょう。
だしの素の添加物MSGに味覚障害の危険があるというのは誤解!
では味覚障害を起こすという噂がある添加物とは一体なんなのでしょうか。
それはMSG(グルタミン酸ナトリウム)という添加物となっています。
よく原材料では調味料(アミノ酸等)と表記されているものです。
その名前だけ聞くと、なんだか身体に悪そうですよね。私も最初身体に悪い物質に聞こえました。
ですが調べてみると私のそのイメージは間違っていたことに気づきました。
MSGはもともと体の中にあるグルタミン酸というアミノ酸を人工的に作ったものなので、摂取しても蓄積することなく、自然に身体に吸収されます。
以前はその製造方法も科学的に作っていましたが、自然のものを発酵することで製造する手法に変わってから、更に安全になりました。
そしてこのだしの素によく入っているMSG(グルタミン酸ナトリウム)は味覚障害を起こす危険性があると噂のある添加物ですが、その心配はありません。
このMSGはいわゆるうま味調味料の主成分になります。あの有名なうま味調味料「味の素」の主成分にもなっています。
そもそも人の味覚には「甘味」「塩味」「酸味」「苦味」「うま味」の基本五味というものがあるのはご存じでしょうか。
このうま味を構成するものの中に「グルタミン酸」というアミノ酸が含まれているのですが、これは昆布だしなどから摂れる成分です。
このアミノ酸を摂取すると、人はうま味を感じることができます。うま味はだしには欠かせない味覚となっています。
そしてMSGを摂取しすぎるとうま味を人工的に摂取するため、味覚破壊が起こるというのがだしの素で味覚障害が起きると噂されていた理由です。
ですが、この噂は誤解です。なぜなら名古屋学芸大学管理栄養学部によると、私たちの味覚を司る細胞は約10日間で新しい細胞に生まれ変わるからです。
私たち人間はどうやって味覚を受け取るのか。それは、「味」という化学信号を電気信号に変換する細胞によって受容される。その細胞を味細胞という。(中略)味細胞は寿命がとても短く、せいぜい9日間であり、古くなった味細胞はすぐに生まれ変わる特徴を持っている。これは、味覚を正しく認知する事が生命維持にとって重要であることを示している。(後略)
名古屋学芸大学 管理栄養学部
そんなにすぐに味を司る細胞が生まれ変わるということは、味覚障害を起こすこともないですよね。
なので、たとえMSGを摂取したとしても味覚障害が起きることはないので、安心してください。
MSGは欧米で規制されていたが、現在は安全性の証明ができている
MSGは過去に欧米諸国で規制されていましたが、現在では安全なものとして規制はなくなっています。
MSGは、「中華料理屋症候群」を起こした原因として欧米では、広く規制や消費者から避けられてきました。
1960年代にある医師が、アメリカで「中華料理に入っているMSGが原因で片頭痛や体調不良を起こした」として、学術誌で提唱しました。
この説が発表された後、アメリカではMSGの摂取が禁止や制限がされるようになりました。
それこそ加工品や調味料にも「NO MSG」という表記が頻繁にあるくらい一大ムーブメントとなりました。
そしてこれはアメリカだけではなく、EUやカナダなどにも広まっていきました。
ただこれは科学的根拠に乏しい説だったのと、日本や中国から来た調味料だったので、アジアヘイトなども合いまったムーブメントでした。
ですが、この説もその後の研究で否定され、現在(2022年)ではEUやFDA(アメリカ食品医薬品局)なども安全だと認めています。
しかし、そのイメージは強く、現在でもMSGは健康に害を及ぼすと思っている方が、欧米には多くいるのが現状です。
そこで、食品メーカー味の素は近年MSGは安全だとして世界的に啓発キャンペーンも行っていて、そのイメージを払拭しようとしています。
私もこのだしの素の添加物を調べていく中で以前欧米では禁止されていたから危険だという記事をたくさん見たので、一瞬危険なものだと思っていました。
今回しっかり調べてみると、その安全性が分かったのできちんと調べてその安全性を知れてよかったと思いました。
ほんだしの添加物はMSGだけなので安全な和風だし
味の素
だしの素で人気と言えば、やはり味の素「ほんだし」ではないでしょうか。
我が家でもだしの素と言えば、ほんだしなので味噌汁や肉じゃがなどいろいろな場面で使っているお役立ち調味料となっています。
ほんだしは和風だしのシェアの中でNo.1なので、あなたのおうちにもあるのではないでしょうか。
そんなほんだしに添加物は入っているのでしょうか。原材料を一緒に見ていきましょう。
(前略) 原材料名
味の素
食塩(国内製造)、砂糖類(砂糖、乳糖)、風味原料(かつおぶし粉末、かつおエキス)、
酵母エキス、酵母エキス発酵調味料/調味料(アミノ酸等) (後略)
この調味料(アミノ酸等)というのが、MSGで、安全性も認められている添加物になります。
ほんだしに入っている添加物はこの調味料(アミノ酸等)つまりMSGだけですので、身体に悪い添加物は入っていません。
ただ添加物には分類されないのですが、少し注意が必要な原材料が「酵母エキス」となります。
この「酵母エキス」については次の項目で詳しく解説していきます。
無添加と謳っているだしの素も実は完全に無添加でないものがある!
市販のだしの素で無添加と謳っている商品でも、実は酵母エキスが入っていて完全に無添加とは言えない商品が存在します。
(前略)酵母エキスの酵母とは、みそ、しょうゆ、ビール、清酒、ワイン、パンなどの製造に使われる微生物で、使用目的によって「ビール酵母」「パン酵母」「清酒酵母」などと呼ばれることもあります。この酵母を分解、抽出することにより得られたアミノ酸やペプチドが主成分の調味料が、酵母エキスです。(後略)
味の素
酵母エキスは天然の原材料ではなく、酵母を人工的に手を加えて分解、抽出したアミノ酸やペプチドを使っているうま味を出す調味料ということです。
そしてその過程でどういった物質で手を加えるかは、明確には表示がないので、いわゆる添加物に分類されるものが入っていないとは言い切れません。
ですが酵母エキスは「添加物」の分類ではなく、「食品」に該当するため、例え酵母エキスが入っていたとしても無添加と表示することができます。
なので、無添加と書かれているだしの素の原材料をよく見ると、酵母エキスが入っていることが非常に多いです。
ただ酵母エキスはMSGと同じように安全性は保障されているものなどで身体に害を及ぼすことはありません。
ですが、無添加を求めている方の中には人工的に作られているものは口にしたくない方も多いのではないでしょうか。
そういった方は酵母エキスは人工物ということは念頭におきながら、商品の原材料を見てみるといいでしょう。
私も今回酵母エキスは人工物だということが分かったので、商品選びをするときに見てみようと思います。
だしの素の塩分量はかつおだしの2倍なので、要注意!
多くのだしの素の原材料を見ていると、食塩が入っているものが多いです。
さきほどご紹介したほんだしの原材料にも入っていましたよね。
以下にかつお節でだしをとった場合とほんだしでだしをとった場合の食塩相当量をまとめてみましたので、ご覧ください。
食塩相当量 | |
ほんだし | 0.4㎎ |
かつおだし | 0.2㎎ |
だしの素の王様ほんだしはかつお節でだしを取る場合の食塩相当量の2倍の塩分があることが分かりました。
食塩の摂りすぎは身体のむくみが起きたり将来高血圧になる危険性があります。
ただでさえ、日本人は塩分を摂りすぎていると言われている食生活をしています。たった0.2㎎でもなるべく塩分がないほうがいいですよね。
私も妊娠した時に助産師さんから、食事の塩分量には気を付けてほしいと講習を受けたので、妊娠中は塩分量をすごく気にしていました。
妊娠中や持病のある方などで塩分が気になる方は、食塩不使用や減塩のだしの素もあるので、そちらを使用するといいでしょう。
また、次にご紹介する無添加のだしパックも食塩は入っていないので、ぜひ参考にしてくださいね。
完全無添加ならヤマキのだしパックがおすすめ
ヤマキ株式会社
ここまでだしの素に含まれる添加物や添加物ではないですが、注意が必要な原材料についてご説明してきました。
その多くが安全性が保障されているものでしたが、でもやっぱり完全無添加がいいという方もいらっしゃるのではないでしょうか。
ただいくら無添加といってもかつお節や昆布から毎回だしを取るのは現実的ではないですよね。
私も最初料理教室に行った時に最初にやったのが、かつお節からだしを取ることでしたが、それ以来一度もやっていません(笑)
そんな私のようなずぼらな方や、とにかく楽にだしを取りたい!という方も安心してください。
完全無添加で手軽にだしを取るなら、ヤマキの鰹節屋のだしパックがおすすめです。
こちらはだしの素というよりはだしパックなのですが、なんと天然素材100%のだしパックとなっています。
気になる原材料は以下にまとめましたので、ご覧ください。
(前略) 原材料名
ヤマキ株式会社
かつおぶし(国内製造)、そうだかつおぶし、こんぶ (後略)
だしパックの中でもうま味調味料や食塩などが入っている場合が多いのですが、こちらの製品は上記のように余計なものは一切入っていません。
ただ価格は8袋入りで2022年7月現在441円(税込価格)なので、ほんだしなどと比べると割高となっています。
ただ素材にこだわる方にはおすすめのだしパックなので、ぜひご参考にしてみてください。
まとめ
- だしの素に入っている添加物MSGは、安全性が保障されているものなので、身体に害を及ぼすことはない。
- ほんだしに入っている添加物はMSGのみなので、安全な和風だし。
- 無添加と言われているだしの素には酵母エキスという人工物が入っているので、気になる方は原材料をしっかりチェックした方がいい。
- だしの素の多くは食塩が入っているので、塩分が気になる方は食塩不使用や減塩のだしの素をつかうといい。
- とにかく素材にこだわって完全無添加でだしを取りたい方はヤマキの鰹節屋のだしパックがおすすめ。
添加物は身体に悪いというイメージがありましたが、今回調べてみて必ずしもそうではないことが分かりました。
ですので、自分でしっかり原材料などを調べて、自分の生活スタイルや嗜好に合わせて取捨選択することが大事だと思いました。
ぜひあなたも身近な食材の原材料を調べて上手に食の安全を手に入れていきましょう。
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