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学習塾か自宅学習のどちらにするか迷ったら
子どもにどういう風に勉強をしてもらうか悩んでいる保護者さんがいるとします。まずはざっくりと考えてみましょう。


メリットとデメリットを挙げてみる
学習スタイルを決めるには、目的と、生活リズムとの兼ね合いと、それから子どもの性格まで考慮して決定する必要があります。
そのためには様々な学習方法のメリット、デメリットを心得ておかねばなりません。
まず学習塾に通うメリットを挙げてみましょう。
学習塾のメリット
- 先生が目の前にいる
- 他の生徒との触れ合いがあり、刺激になる
- 生徒の学習を責任もって面倒見てくれ、信頼関係が築ける
学習塾の最大の特徴は対面指導であることです。
勉強をするという目的で来ていて先生が目の前にいる以上、嫌でも勉強するしかないわけです。
親以外の大人が関わるということも大きいです。
子どもは親の言うことは聞かなくとも、先生の言うことは聞きます。
そういった原理を最大に生かしているのが学習塾だと言えますね。

一方で学習塾にはデメリットもあります。
学習塾のデメリット
- 費用が高額になりがち
- 塾まで足を運ぶ必要がある
- 営業時間以外は対応してもらえない
これらは本来デメリットではなく当然のことでしたが、世の中が便利になって他に便利なサービスが登場することにより、不便だと感じられるようになってしまいました。
そう、これら学習塾のデメリットを補える学習方法があるのです。
それがオンライン教材です。
オンライン教材として有名なのがスタディサプリです。
通信教育として昔からある進研ゼミも、オンラインを取り入れた教材に進化しています。
学生用の通信教育としては、スタディサプリと進研ゼミが二大巨頭と言えると思います。
補習用から難関校対策まで幅広く、豊富な教材がカバーしてくれます。
でもここで疑問が湧いてきませんか?

確かに、そうなんです。自学自習できる生徒は教材が何であれ勉強しますし、勉強しない子は何を与えられても反応しません。
日頃真面目に勉強しない子どもが、画面の向こうにいる先生の話を聞くでしょうか?
答えはお察しの通りです。
オンライン学習の中には授業を視聴する以外に、タブレットの問題に答えていく教材もありますが同様です。
誰も見ていない中で勉強ができるか?ということが大事なのです。
しかし、そのようなデメリットを差し引いても余りあるメリットがオンライン学習にはあります。
オンライン教材のメリット
- 費用が学習塾と比べてリーズナブル
- 豊富な授業、教材の中から自分に合ったものを選べる
- いつでも好きな時間に学習できる
費用は学習塾の半額以下で済むことも普通です。
人件費、家賃など経費が節約できる分、授業料で還元できます。
授業の選択や時間などは自分の都合で決められる自由さは大きいでしょう。
オンライン教材のデメリットは
そしてデメリットは先述の、自ら進んで勉強しない可能性がある点です。
そう、メリットで挙げた自由である点がそのままデメリットに結び付くということです。

オンライン教材はこんなお子さまにおすすめ!
オンライン教材が向いているのは、ある程度自分で勉強を進められる子どもです。
ではどうやって向いているか判断するのでしょうか?
自主学習ができるかどうかを確認する指標はいくつかあります。
- 学校の宿題を家でしているか
- 学校の予習復習をしているか
- 計算、漢字、暗記、英単語などに日頃取り組んでいるか
- 市販の問題集に一人で取り組めるか
3番目までできればオンライン教材にも一人で取り組めるでしょう。
逆に1番目すら怪しい子どもの場合はまず机に向かわせる習慣が必要ですし、手っ取り早く勉強させたいなら学習塾(集団指導でなく個別指導)の方が向いています。

サポート体制について
一つ注意点ですが、
オンライン教材の多くは質問や面談の制度が設けられています。
一見便利な制度ですが、過信はしないようにしたほうがいいでしょう。
いくらオンラインが便利でも、対面で先生のオーラを感じながら生のやり取りができる学習塾には敵いません。
レスポンスも個別指導を受けているときのようにすぐには返ってきませんので、何がわからないかを簡潔にまとめておいて、スムーズに質問できるくらいの力はあった方がよいと思われます。
大分厳しく書きましたが、それはオンライン教材はあまりにも目新しく、目を引く謳い文句を書き放題だからです。
メリットばかり強調することによって真実が見えないと困るので、包み隠さずにデメリットを書きました。
ただ、物事を比較したときのメリットとデメリットは表裏一体です。
オンライン教材は、自分で勉強できる子どもにとって不要な要素は全て取っ払ったとも言えます。
勉強をする、受験対策をするという目的に特化していることは確かなのです。
そういう意味では、オンライン教材は費用以上の価値を提供してくれています。
それを生かせるか生かせないかは利用する人次第です。
向いていない子どもでもオンライン教材を有効活用するには
さて、結局は自分次第と言ってしまうと無責任極まりないので具体的な運用案を出してみます。

オンライン学習をはかどらせるためには、
- 親がスケジュール管理する
- 子どもに合った教材を選ぶ
- 学習塾と併用する
こういった策が考えられます。
決まった時間に授業動画を見るよう促してみるのも手かも知れません。
ついつい今日はいいか~という気分にならないように、たまにチェックをするのもアリですね。
教材の使い勝手など親も把握しておくといざというときに助けてあげられるでしょう。
集中することが難しい子ども向け、例えばADHDの子どもに適した教材もあります。
授業がサーッと進んでいくのではなく、アニメーションなども用いて確認していくように進めていったほうがよい子どももいます。
教材の雰囲気は千差万別なので、子どもに合ったものを選択しましょう。
また、補助的に苦手単元を克服するためなどの目的で、学習塾に通いながらオンライン教材も利用している方もいます。
子どもがもしオンライン教材に興味を持ったら、親がサポートに入りながらやらせてみるといいのではないかと思います。