親の過保護・過干渉によって健全な成長が妨げられる過程

親の過保護

大人になっても自主性がない人間に育つ

大人になってから自分の人生のバリエーションがあまりに少ないことに落胆してしまうことって、ありませんか?

世の中には色んな選択肢があるはずなのに、自分が選ぶのはいつも同じ、もう飽き飽きしているような同じモノばかり。

恋愛、就職も高い理想を描きつつも具体的なプランは全く無く、押し流されるように生きたりとか。

食事に行くときはもういい加減行き飽きたのにいつも同じところになります。

特に、食事に関しては毒親育ちらしさがよく表れると思います。

とにかく、何をするにしても過保護系毒親育ちの子供は腰が重いです。

自分が何かをしようとする前に親がお仕着せのものをササッと用意しているわけですから。

あることがしたい→どういう方法で行うか考える→実行する
このステップの一つ目のところから考える機会を奪われてきたのです。

当然、受動的で、したいことすら思いつかないように育つに決まっています。

 

巣立っても飛べないどころか飛ぼうともしなかった子供

私は結婚するまでの8年間くらい、食事は毎日コンビニ弁当を買い、たまになか卯やマクドナルドに行くのが精一杯でした。

自炊はご飯を炊くことくらいしかできず、食事は誰でも行けるような店にしか行く勇気が出ませんでした。

でも、親がそういう風にしか生きられないように私を育てたことを私は知っています。

「この子は外食しに行っても店に入ることはできないよ」と、ことあるごとに言われたのですが、そんな風に子を育て、平然と放っておく毒親は一体何だったのだろうかと思います。

吉野家コピペを見て吉野家に行くことができなくなり、個人店のようなところはどんなに気軽に行けそうなところでも変な客扱いされたら嫌だと思い、行けませんでした。

とにかく、社会と関わることが苦手になるようにしか育てられなかったんですね。

毎日のコンビニ弁当が本当に嫌になり、あんなもの食べるくらいなら死んだほうがましだと思ったにも関わらず、空腹に耐えられずに行く場所が結局コンビニしかなかったということもありました。

結局、大学生の間などは近所のローソンか、マクドナルドか、なか卯にしか行った記憶がありませんので相当経験値が低い大人が出来上がったことになります。

恐らくこれほどまでにバリエーションの無い食生活は常人だったら耐えられないでしょう。

私も嫌だったんですが、じゃあどうすればいいかと考えても何も浮かんで来なかったんです。

 

親の都合を優先して育てられたということでしょう

受験勉強を頑張らされ、勉強以外のことは無価値と習い、食事は用意されたものを何も考えずに食べるだけだった子供時代。

食器を洗い場に持っていこうとしたら父親から「男がそんなことをするな」と怒鳴られた記憶。

亭主関白・男尊女卑の考え方を染みこませてプライドは山のように高くなったものの自主性はまるで育まれなかった気がします。

勉強のためだけに全てが段取りされた中で生きてきたのですが、結局その勉強もやる気がしなくなって失速した結果、私に残ったのは何もできない人間という烙印だけでした。

幼い頃には色々経験して幅広い考えを通して自主性を養うのが必要なはずなのに、私にはそれらの機会をを全て奪われてきたようにしか思えません。

 

過保護=面倒見のよさではなく、面倒ごとを全て排除してしまう親にとって都合の良い行動だっただけで、子供にとっては虐待と何ら変わりないものだったと思います。

親の過干渉

健やかな成長には親の応援が必要

人は希望があれば何でもできる。

困難なことに挑戦するには前向きな気持ちが必要です。

特に幼い頃は新たなこととの出会いの連続で、この時期に自信を持って物事に取り組めるかどうかはその後の成長に大きな影響を与えるでしょう。

その自信を与えてくれる大きな存在が親です。

普通の子供は生まれた時から母親に無私の愛を与えられてこの世に受け入れられたと感じます。

そして、成長するのを両親から温かく見守られながら、失敗をしたときには優しく声をかけられたりして健やかに成長していきます。

こうした子供は「失敗したらどうしよう…」とは考えません。

失敗しても何とかなるし、咎められるようなことではないとわかっているからです。

彼らはむしろ、失敗を重ねることによって成功に結び付けます。

その価値観は大人になってからも大事で、チャレンジすることによって道が切り開かれていきます。

 

では、子供がチャレンジするのを親が応援してくれなかったらどうなるでしょうか。

今回はそのことを私の体験をもとにお話します。

 

活発な少年だった

私は小学校低学年の頃はスポーツがよくできました。

足が速く、水泳も得意で、ドッジボールも強かったです。

体育の授業では跳び箱が得意で、小学二年生のときに8段目まで積んだ跳び箱を跳んでいました。

私の記憶ではそれは自分の身長より高かったのではないかと思います。

ですので8段は本当に難しく、クラスでも私の他は1人か2人くらいしか跳べませんでした。

8段は失敗することも多く、ジャンプ力が足りずに跳び箱にぶつかってしまったり、足が一番上の段に引っかかって転落してしまうこともありました。

床に落ちるとすごく痛かったですが、それを怖いと思うよりとにかく夢中になって跳び箱に挑戦していました。

その頃の私は元気がよく、活発な少年でした。

 

あるとき、授業参観で体育の授業を親が見学する日がありました。

その日は跳び箱の授業で、私の母も来ていました。

私は母にいいところを見せようといつもより張り切って8段に挑戦しました。

ところがその日は調子が悪く、てっぺんから何度も転落しました。

ケガはしませんでしたが、とても痛かったのを覚えています。

それでも何度も挑戦しました。

痛いのは気になりませんでした。

結果、たまには成功しましたがそれでもいつもより多く失敗しました。

過干渉の親の心配は子供の行動を禁止しているのと同じ

そのとき私の母はどういう顔をしていたのか。母はあまり応援をしてくれている感じではありませんでした。

心配ばかりし、ひたすら「あーっ危ないっ」「アーーッ」などと慌てうろたえ、私は跳び箱に集中できませんでした。

そして何か、後ろめたい気持ちを感じました。

母は私のチャレンジを後押ししてくれませんでした。

 

このときだけでなく、母はいつだって前向きな気持ちで応援してくれませんでした。

これは今思い出すとはっきりわかることです。

何かしようとすると危ないと言って危険なことだけを強調します。

成長に必要なことをさせようとしません。

 

例えば、刃物。カッターナイフや包丁が必要なときは安全な使い方を教えるのでなく、危険だからなるべく触れないように言います。

火が出る道具や裁縫の針などはさわらせようともしませんでした。

一見私の体を心配しているように見えますが、これは本質的には心配ではありません。

私が怪我をすると大げさに騒ぎます。

体の心配をしているのでなく、「大変だ大変だ」とただ騒いでいるだけのようなものです。

遊ぶときも私が危険なことをしないかという心配だけします。

母は私の行動について心配性なのですが、それは行動する際のリスクを心配しているのではなく、私がリスクのある行動をしやしないか心配しているのでした。

言い換えれば、子供のチャレンジを無事に成功するように願って見守るのでなく、少しでも危険性があることは最初からするなということです。

これでは、子供からすると「母の私を心配させて迷惑をかけるな」と言われているように感じてしまいます。

決して子供は思いやられているようには感じません。

私は母からこうして「心配」されることが不快でたまりませんでした。

それは事実上禁止されるのと変わりないからです。

 

母の心配でがんじがらめになり、跳び箱が跳べなくなった

跳び箱の授業参観の日、私は家に帰ってから何を言われたか覚えていません。

何も言われなかったのかも知れません。

ただ、何かしてはいけないようなことをしていたのだという気持ちは残りました。

そして、その日から跳び箱に対する意欲が消えていきました。

そうしているうちに、跳び箱の授業はしばらく行われなくなりました。

 

それから二年後、私は小学四年生。

私は母から色んなことを「心配」され、何をするにも母を気にするようになっていました。

また、気が弱くなり、いじめられがちになっていました。

そんな中、久しぶりに跳び箱の授業がありました。

 

私は跳び箱は得意だと思ってチャレンジしたのですが、何と6段すら跳べませんでした。

何度やっても上手くいかない、というより、失敗して痛い思いをするのが怖くて思い切ってチャレンジできませんでした。

母の心配という名の鎖が、私の動きを鈍らせたのだと思います。

他に中学のときには、50メートル走のタイムが年々落ちていくということも起こりました。

成長期なのにです。

バスケットボールやサッカーでは何もできない。仲間と連携できないし、ボールもしっかりと蹴れない。

何もかもができないことだらけになり、私は運動ができない人になりました。

これらのことは私の運動神経の問題もあるかもしれない。

しかし、私は少なくとも一般的なイメージである、スポーツがさわやかなものだということは一切感じず、むしろ逆です。

私にとってスポーツは母から自由にチャレンジする意欲を奪われてきた日々の象徴のようなものであり、嫌悪感しかありません。

一時期は活発だった少年をここまで変えてしまった母の過干渉にはただならぬ思いがあります。

と同時に、小さな子供に対する親の影響力の強さは計り知れないものだと感じています。

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