ホーム 『モルテン食いたりないよね^q^』田辺青蛙 第3回 ドバイ→ローマ→ヴェニスへ Page 1



第3回:ドバイ→ローマ→ヴェニスへ


ドバイからローマ行きの飛行機は、ジョナサンの搭乗を待ったために10分ほどの遅れで出発した。

飛行機は2階建てで、ローマのフィウミチーノ空港まで所要時間は5時間程だった。

軽食が出たので、サンドウィッチと中華風ヌードルを頼んだのだけれどやはり肉の食感が全て均一で、少々奇妙な感じがした。

食感が均一だったお肉
食感が均一だったお肉

何か違う偽物の肉を食べているような印象を持ってしまったのがいけなかったのかも知れない。

中華風ヌードルはもっちりとした麺に甘辛いチリソースが掛かっていた。

飛行機は関西国際空港からドバイ行きの便とは違い、フラットになるタイプの座席ではなかったが、昼間のフライトだったので気にはならなかった。

その代りなのか、各座席に小さなドリンク・バーが付いていて、自由に水や炭酸水が飲むことが出来たことと、何と飛行機の2階部分の一番後ろにバー・スペースがあり、自由に飲み物や食べ物を楽しむことが出来た。

座席についていたミニ・バー
座席についていたミニ・バー

エアバスの機内
エアバスの機内

ドバイ空港から飛び立ってから3時間程すると、そこのバー・スペースのソファーの上ではウォッカ臭い息を吐く、ロシア人やら赤鬼のように顔を真っ赤にしたオーストラリア人のおじさん達が楽しそうにガブガブと酒を飲んで出来上がっており、手近にあったスコーンやチョコレートや果物をべとべとの指で摘まんでいた。

私が彼らに声をかけると、まるで麦茶のようにウィスキーをグラスに注ぎはじめて「ヒア・ユー・アー」と勧められたので、流石にそれは断ったが、皆気のいい面白いおじさん達だった。

彼らに渡航の目的を聞くとホリデーだと答える人もいれば、親戚の結婚式への出席だと言う人や、親戚に会いに行くとか、中には里帰りだと言う人もいた。

私はビールを少し飲むくらいに留めておいたが、おじさん達はガンガン飲み続け、だんだんろれつが回らなくなり、それぞれが思い思いに何語か判断つかぬ言葉で何かを喚いていた。

機内最後尾にあったバーラウンジ、ここでおじさん達が酔っぱらっていました
機内最後尾にあったバーラウンジ、ここでおじさん達が酔っぱらっていました

私に話しかけていた人も「日本はね、あじゃじゃぶーで、ぽーよ、寿司とか富士山とかはねえ、見たの?」というような、あやしい口調になっていき、目がトロンと座っていた。

もしかすると、高度だか気圧だかの関係で、飛行機の中は地上よりも酒の回りが早くなってしまうのかも知れない。

空の上でのおじさんとの酒盛りのおかげで、あっと言う間にローマに到着し、私と夫はフィウミチーノ空港に降り立った。

空港の中は空調が効いていたので、平気だったのだが国際線から国内線のターミナルへ移動するために一歩外に出ると、サウナの熱気のような風がむわっと体に吹き付けて来た。

iPhoneでローマの気温を見ると34度とあり、日本と変わらない高温多湿の気候に体中から汗が噴き出て来た。

日差しがキツイので帽子をずっと被っていました。窓から入る日差しでさえ痛い
日差しがキツイので帽子をずっと被っていました。窓から入る日差しでさえ痛い

シーズンオフの季節なのか、私達以外、アジア人はおらずそれが私が今までに行った国とは違うなと感じたが、たまたまだったのかも知れない。

荷物をロストした人はこちらと書かれた看板の前には長蛇の人の列が出来ていたので、今回は夫も私も機内持ち込み出来る範囲の荷物で旅をしていて良かったのかもと思った。

フィウミチーノ空港は広大で、バスやら電車やらを乗り継いでお目当てのヴェニス行きの便に搭乗出来るターミナルにやっとついた。

途中空港内のガイドに乗り換えの手順を何度か尋ねたのだが、皆この広大な空港を徒歩で移動するのは困難なのか、キックボードに乗っていた。

少々早く搭乗口に着いてしまったせいか、私と夫以外誰もおらず、近くにジェラートの売店があった。

ローマについたんだから、ローマならジェラートでしょとオードリーヘップバーンの『ローマの休日』での姿を思い浮かべながら、私はユーロを握りしめジェラートの売店に向かった。

色取り取りのジェラートに目を奪われ、どれにしようかと迷ったけれどまずは基本を確かめるのが肝心かなと思い、ヴァニラを頼んだ。

私の発音が悪かったのか、何度ヴァニラ! と言っても通じなかったが、その白い奴を下さい! と英語で言ったら何とか出してくれた。

ジェラートの売店は基本前金製らしく、金額を払ってから商品を手渡すシステムのようだった。

イタリアで食べた初ジェラートは、暑さのせいで少々濃厚過ぎて喉が渇いてしまったのが残念だったけれど、ミルクの濃い味とバニラの風味がハッキリしていて美味しかった。

イタリアでの初ジェラート
イタリアでの初ジェラート

移動だけで丸1日近く掛かってしまっているが、フィウミチーノ空港からヴェニスまでは国内線で1時間程だ。

ヴェニスに着けば、宿で荷ほどきが出来、シャワーを浴びて宿のベッドで休むことが出来る。

空の上で知り合った酔っ払いのおじさん達は今どこで何をしているんだろう。

そんなことをふっと思ったりしながら、私と夫はヴェニス行きの飛行機に乗った。

ローマからヴェニスへはエアバスで移動。あの酔っ払いのおじさん達は今どこで何を……
ローマからヴェニスへはエアバスで移動。あの酔っ払いのおじさん達は今どこで何を……

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