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第2回:ドバイへGO!


準備編①

夜の関西国際空港はとても静かだった。

利用予定の便は、カンタス航空との共同便だからか、オーストラリアの人が多かった。


今回は初めてのビジネスクラスの利用ということもあって、機内に入る前からドキドキしっぱなしで、早く飛行機に搭乗したくって仕方がなかった。

エミレーツ航空の機体は新しく、座席は幸いなことにフルフラットに出来るタイプだった。

かなり早くから並んでいたことと、優先搭乗ということもあってほぼ一番乗りで飛行機に入り、「わあ、わあ」と辺りをはしゃぎながら見まわしていたので、気が付くと近くにいた人が笑っていた。

思わず顔を赤らめ、少々恥ずかしくなってしまったが、めったにない機会だということで、機内の様子をちゃんと記録に残そうとフライトアテンダントさんから許可を取り、カメラのシャッターを押して撮影しまくってしまった。

機内には生花が飾られ、微かにやわらかい香水のような良い匂いが漂い、旅立ちへの期待する気持ちが高まっていった。

機内に活けられた花
機内に活けられた花

私のそんな様子を見てか、目の大きいエキゾチックな美人フライトアテンダントが、白いスカーフのついた民族衣装風の帽子を私に被せてくれた。

「記念写真をお二人一緒に撮影しましょうか?」とニッコリと微笑む美女にカメラを渡し、シャッターを押して貰うことにした。

後で画像を見てみると、ややぎこちない笑顔で私と夫の顔が写っていたのだが……何となく二人の顔が似ているのが気になった。

私と夫は血のつながりはないが、一緒にいると夫婦というものは似てくるのだろうか。

フライトアテンダントさんに撮影してもらいました。何か顔が似てきて怖い
フライトアテンダントさんに撮影してもらいました。
何か顔が似てきて怖い


しばらくすると、機内がやや暗くなりシャンパンが配られた。

「無料?(フリー?)」と聞くと、先ほどの美女が頷き、飲むと口の中で爽やかな泡がはじけた。

イスラム教圏の国の機体でもアルコールが出るのだなと思いながら、シャンパンを飲んでいるとメニューとワインリストが手渡された。

メニューには食事はハラールを提供するとあり、どんな物なのだろうと期待しながらページをめくった。

流石さすがに豚肉の提供はないようだったけれど、中身はふつうの洋食と和食で、折角だから別々のものを夫と私で頼もうということになった。

和食膳はお刺身が付いていたのは驚いた。洋食は、肉が何故か完全に均一な食感で、これがハラール的な何かを施された物なんだろうか? と考えながら食べた。

内食のメニューはイスラム法上に基づいたハラール。でも、お酒が飲めるんだから不思議
内食のメニューはイスラム法上に基づいたハラール。
でも、お酒が飲めるんだから不思議

肉の食感以外は特に気になることもなく、食後のフルーツやコーヒーも含めて存分に味わい、最後にアイスクリームまでも食べてしまった。

機内のエンターテインメントの映画やTV番組は何と100チャンネルもあり、何もかもが至れり尽くせりだった。

こうもビジネスとエコノミーでは違うんだろうか、次に乗れるのは何時だろうかと考えるうちに機内が真っ暗になった。

天井を見上げると星のような小さなライトが灯り、数時間うとうとするうちに、ドバイ空港への着陸アナウンスが聞こえてきた。


砂漠の国だが、豊かさを表す為か空港内にはふんだんに水が流れ落ち、何もかもが磨かれたようにピカピカで、側を行き交う女性の目しか見せない黒い衣装がなびき、祈祷所を示すサインがあったり、アラビアのロレンスのような恰好の男性がお茶を飲みながら談笑していたりと、空港の中からもう、そこは完全に異国だった。

ドバイ空港の様子
ドバイ空港の様子

ドバイ空港のラウンジ、このくらいの大きさの部屋が幾つもあってとても広い!
ドバイ空港のラウンジ、このくらいの大きさの部屋が幾つもあってとても広い!

トランジットの為に空港内を移動し、途中パスポートの写真と実物が違うと言われ、疑わしそうに顔をジロジロと入国管理官に見られてしまう災難もあったが、まあ10年前近くに作ったもんだし勘弁してよと言ったら、苦笑いを浮かべて手をちょいちょいと振ってなんとか通してくれた。

ドバイからローマ行きの飛行機の待合い室には、赤いふかふかのクッションがあり、ここで暮らしたいと思うほど快適だった。

ホログラムの案内人や、香辛料の匂いに、誘われ砂漠の夜に浮かぶ巨大な空港の時間がゆっくりと過ぎていく。

ホログラム映像の案内人、話しかけると応えてくれます
ホログラム映像の案内人、話しかけると応えてくれます

あと、数時間すればローマ行きの飛行機に搭乗することになり、半日後にはイタリアの地を踏んでいる予定となる。

でも今はただ、このアラビアンナイトのような世界に浸っていたかった。

ラウンジはどこもピカピカで選べるドリンクや料理の種類も多くて、ずっと暮らしたい! と思える程でした。長い待ち時間もおかげで快適
ラウンジはどこもピカピカで選べるドリンクや料理の種類も多くて、
ずっと暮らしたい! と思える程でした。
長い待ち時間もおかげで快適

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「モルテン食いたりないよね^q^」田辺青蛙
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